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The Coveみた感想

ちょうぜつ今更。
ちなみに僕は多分、動物愛護よりの政治主張の立場だと思う。ただ、こういう問題はそもそも当事者達が自分たちの持ってる数字で論じるべきことだと思うので、僕はこの問題についてどちらが正しいとか、ねつ造であるとする証明はできないし、すべきじゃないと思う。なので僕はこの問題の真偽についてどうこう言うことは出来ない。


この映画序盤は普通の動物ドキュメンタリーの形ではある。ただ徐々にそれに対して、普通に見てても「それは客観的な話ではないんでないか」みたいな誇張や、とっぱずれた表現イルカの声だけでイルカたちの主張がわかるとか、イルカが腕の中で呼吸を止めて自殺したとか、イルカが鮫から僕を救ってくれたとか言い出すあたり、明らかに善悪を決めつけた編集が多すぎる。つまりデータを持ってなきゃどうとでもとれることを、明らかに一方の立場の発言ばかりとりあげてるだけで、実際に左右の立場があった上で、それではどうなのかという部分はすっとばして(あるいはかなり悪意ある編集して)説明してる。なので、正直なところ何もわからない。まぁそら左の人はこの問題についてはこうだと思ってるだろうな、みたいなそれしかわからない。
(実際にねつ造や酷い編集が行われてるという指摘か各所でいわれてるようだけれど、それについてはここでは触れない。)
もともとドキュメンタリー映画なんてデータ論証を行うようなタイプのものではなく、ある種の問題があることを知らしめるために機能するものなんでそれでもいいのかもしれない。この映画の価値というかやりたかったのは、いわゆる屠殺シーンのショッキング性だけだと思う。良くも悪くも、右の人たちがはやし立てたせいで逆に有名になってしまって、身の丈を越えてしまった感が否めない。
この映画について多くいわれてる事に「とりあえず見た上で判断すべきじゃなかろうか」ってのがあったので実際みたわけだ。つまり、この映画って外野の乱闘シーンがあまりにも多すぎたので、実際に見た上で判断するという点についての謂が多少隠れ気味だった。それが逆に「手段が野蛮なだけで、訴えてることや構成は結構まともなのかも」って先入観を促してしまった。
が、そうでもなくごく普通にイデオロギー一色のテンプレートなものでたいへん困ってしまった。どうせならもっと賢い主張はできたんじゃなかろうか。動物愛護の主張は、僕は根本的には正しいと思ってるので訴える手段さえ正しければ人の心を動かせると本気で思ってる部分はあるんだけど、これは単純に質が悪いと思う。
ただまぁ真っ赤に染まる入り江のシーンは、やっぱりショッキングに見える。みえるんだけど、これ色いじってない?そら入り江なんだから水もたまるし、ありえなくもなさそうな気はするけれども、ここまでかなぁ。ここの色がいじってたら価値のほぼ全てが消えてしまうのでわりと重要な気がするんだけれども。
以下は少し映画の趣旨とずれて愛護関係で思うところ。
この映画というかこういった反捕鯨の人たちの主張は「全面捕鯨禁止」なので、他の家畜と比べてどうなのかという点を意図的に除外している。彼らが実は牛肉や豚肉を食べているかみたいなことは抜きにしても、結構「他の家畜と比べてどうなのか」はすっとばしてもいいことではないのではないか。これに対して捕鯨肯定派(?)の主張は「知能のあるなしで動物の扱いを変えろとする道理はないだろう」というものだと思う。この主張も若干、どうとでもとりうるので難しいけれど、多分「魚介類」と比較しているのだろう。これはある種の層にしか通用しないのかもしれないけれど、やっぱり魚とほ乳類を一緒にするのは無理があると思うし、イルカを魚介類と同じ処理をしていいかというのは微妙だと思う。なぜなら、豚や牛をモリで突き殺すのはやはり可能なら避けるべきことだと思うからだ。これは当然だけど魚介類は痛点がないらしいということを前提にしてるから、実際は偽善といえば偽善だけれども、ある程度は理解はできうるんじゃないかとも思う(海に住んでるから同じでいいというよりはまだ共感性が高いという意味で)。
僕は過激な愛護団体のテンプレなやり口にも同意できないけれど、アンチ愛護団体にも同意できないというあやふやな立場なので、本当のところ立場がわるいであろう愛護団体の映画をちょっと擁護したいんだけど、The Coveはだめだ。これ普通に駄作だと思う。愛護の思想のためにも、こういう駄目映画はこき下ろしたほうがいいかもしれない…とかそれらしいこといって締める

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